新聞や雑誌を中心にメディアに取り上げられることも多く、段々と「退職代行サービス」の認知度が上がってきています。
しかし、実際に退職代行サービスに相談する時、または依頼する時に何をすれば良いのだろうと疑問に思われる方も多いようです。
退職代行サービスを使って仕事を辞めたいと思っても利用方法や手続きがわからずに、諦めてしまうようなことがあってはいけませんし、何よりもトラブルは避けたいところです。
そこで今回、退職代行サービスに相談する時、依頼する時に事前に知っておきたいことや把握しておきたいことを項目ごとに説明いたします。
また、トラブルなくスムーズな退職手続きができるよう、この記事を相談前のチェックリストとしてご利用いただければ幸いです。
退職代行サービスを相談する前に確認しておきたいこと
1、有給の残日数
多くの企業では、給与明細に該当の従業員が使用できる有給残日数が記載していることが多いです。
退職する時に有休が何日残っているのかを知ることで、「退職日」を算出することができます。
退職代行サービスへ相談する前に把握しておくことで、有給があるのに伝え忘れて消化できなかった…ということを防ぐことができます。
2、就業規則
就業規則には退職する際の手続き方法や会社で決められたルールが記載されている場合があります。
退職の手続き内容を知っているのと知らないのでは準備の段階で差がでますので、仕事を辞めたいと思ったら事前に就業規則を確認してみましょう。
なお、就業規則で「退職する場合は1か月以上前に退職願を提出すること」などと記載されている場合が多いかと思いますが、退職代行サービスによってはそのような場合でも即日で辞めたいのであれば即日退職できるように導いてもらえますので、不安な場合は利用前に退職代行サービスに相談してみましょう。
退職代行サービスに依頼する時に伝えておくべきこと
3、退職日
即日での退職を希望する場合は、退職代行サービスが代行を実施した日、もしくは最終出勤日が退職日になることが多いです。
また、有給休暇がある場合は有休を消化した最終日が退職日になります。
会社の規定や締め日によって決められている場合がありますので、自身が辞めたい日と乖離が出ないよう注意が必要です。
4、退職理由
退職代行サービスを利用するのですから、退職希望者は基本的に即日退職(その日から出社しないで退職)を希望されていると思います。
会社を辞めたい理由に加えて、会社側が即日退職を認めざるおえない退職理由である必要がありますので、即日退職したい理由をしっかりと用意しておきましょう。
具体的には「体調不良」「パワハラ・セクハラなどのハラスメント」「親の介護」「新型コロナウイルス関連」などが即日退職を認めざるおえない退職理由になります。
5、会社名、会社の連絡先(電話番号)
退職代行サービスが実際に代行を実施する際に必要なものです。
派遣社員や正社員で出向している方は、派遣元の派遣会社もしくは自分の所属元の会社(出向先ではなく雇用元の会社)を知らせるようにしましょう。
また、連絡先は退職の意思を伝えたい相手(基本的に正社員や契約社員の場合は人事部、アルバイト・パートの場合は店長などその事業所で人事権のある方)がいる場所の電話番号が必要になります。
6、雇用形態
正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト・パートでは退職手続きがそれぞれ異なります。
退職代行サービス側でも事前に知っておくことで確認すべき内容を準備することができますので、スムーズな退職手続きに繋がります。
7、退職を伝える相手
誰に伝えればよいのかわからない場合、該当の担当者に行き着くまで時間がかかってしまう場合があります。
すぐにでも辞めたいのに、退職がスムーズに進まないのは非常に落ち着かないと思います。
正社員であれば人事責任者もしくは所属部署の責任者、派遣社員の場合は派遣元の担当営業か人事担当、アルバイト・パートの場合は採用担当者(店長、所属担当者)を退職代行サービスに指示しておきましょう。
相手が休み、もしくは外出している場合もありますので、退職を伝える相手は複数人、用意しておくと万全です。
8、貸与物の有無
退職手続きを進める際、退職代行サービスに対して退職希望者側からも会社側からも相談を受けることが多い項目です。
主な貸与物としては、健康保険証、制服、会社専用ハンドブックなどがあり、業種や職種によって様々な貸与物があります。
返却が滞ったり、返却されないことがあった場合は、その貸与物の代金を給与から天引きされることやトラブルに発展することもあるため、不要なトラブルを招かないためにも双方で漏れのない確認が必要です。
9、職場に置いている私物について
職場で使っていた筆記具や衣服などが主な私物になります。退職する人の物を会社のロッカーなどに入れたままにすることはできません。
そのため、郵送で返却(郵送日はほとんどの場合が退職者の負担)を希望するのか、破棄を希望するのかを退職代行サービスに伝えましょう。
会社を辞める、退職代行サービスを使って辞めたいと考えている場合は、ロッカー等を退職前に整理整頓しておくことをお勧めします。
こちらも言い忘れるとトラブルになる可能性がありますので、事前に退職代行サービスに伝えておくようにしましょう。
10、退職後に必要な書類
退職後に保険の切替や失業保険の申請などの手続きに必要となるのがこの項目になります。
主に返却、発行されるのは以下の7つになります。
・年金手帳
・離職票
・雇用保険被保険者証
・健康保険資格喪失証明書
・源泉徴収票
・退職証明書
・厚生年金基金加入員証
ここで注意していただきたいのは、もらえるものは全部もらいたいと依頼するのはやめましょう。
企業側が手続きするのも手間暇がかかります。無駄な物を依頼したことで、本当に必要な物の発行に時間がかかってしまう可能性もあります。
退職後に必要な物は個人によって違いますので、必要な物が何か確認しておきましょう。
退職後に確認しておきたいこと
11、健康保険の切替
現在の会社から新しい会社に替わる場合は社会保険の切替を会社が行ってくれるので個人の負担は非常に少ないものになりますが、次の就業先が決まっていない、個人事業主として独立をするなどの場合は社会保険から国民健康保険への切り替えが必要になります。
市区町村によっては所属していた会社から「社会保険資格喪失証明書」を発行してもらう必要があります。発行後、役所で手続きすることで国民健康保険への切替が完了します。
退職後2週間以内に切り替え手続きを行う必要がありますが、資格喪失証明書の入手に時間がかかり、期限に間に合わない場合は事前に役所へ相談しておきましょう。
また、社会保険に関しては、退職後も任意継続することが可能ですが、就業時に負担していた金額よりも負担額が多くなることもあるため、詳細を確認したうえで継続するかどうかを決める必要があります。
12、年金の切替
会社に所属している場合は厚生年金や共済年金に加入しているかと思いますが、健康保険と同様、次の就業先が決まっていない場合は国民年金への切り替えが必要になります。
国民年金の切り替えも居住している市区町村の役所で行うことができます。年金手帳や基礎年金番号等、必要な物があるため事前に確認しておくとよいでしょう。
13、住民税の徴収
企業に勤めている間、市民税や区民税などは会社が事務手続きを行い、毎月給与から差し引く形で支払われています。これを特別徴収といいます。
就業先が決まっていなかったり、自営業を行う場合は徴収方法が普通徴収へと替わります。
普通徴収の場合、これまでは会社が毎月支払い手続きをしていたものを自分で支払いに行くことになります。年間で支払う金額は同じですが、特別徴収とは違い、年4回で支払いを行うため1回の負担額が多くなるという違いもあります。
まとめ
退職するに伴って様々な手続きがあり、その手続きを間違いなく、滞りなく行うには事前の準備が非常に重要となります。
漠然と仕事を辞めたいというだけではスムーズに退職が進まない可能性を高めてしまいますし、場合によってはトラブルに発展することもあるかもしれません。
しかし、初めての退職となると自分だけでいろいろな手続きを行ったり、情報を調べていくのは手間暇がかかることと思います。
そこで退職希望者の支えとなるのが退職代行サービスです。
退職代行サービスは退職することだけでなく、退職に関係する手続きや書類に関しても十分な知識を有しています。
プロに任せることで手間暇を省き、トラブルなく確実な退職を手に入れることは賢明な選択であると思います。
会社を辞めたいと思ったらまずは退職代行サービスに相談してみるのもいいかもしれません。
退職代行サービスについては、当協会で厳正な認証審査を行い、合格した優秀な退職代行サービスに対して「JRAA認定」を付与しています。
トラブルなくスムーズな退職をするためにも、JRAAの認証に認定されている退職代行サービスへ依頼することをおすすめします。
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