退職代行サービスの認知度が段々と広まっていき、多くの退職希望者から利用されるようになりました。退職代行サービスが使われることを快く受け入れてくれる会社や人事担当者がいる一方で、退職代行サービスなんてありえない、退職代行サービスを使って退職するなんて認めないという人もいます。
一部では退職代行サービスを使われたことを恨む人や退職代行事業者に対して激昂する人もいるそうです。
そこで今回は退職代行サービスの担当者から聞いた驚きの退職代行事例について紹介したいと思います。ありえない対応をする人事担当者や退職代行の担当者がヤバいと感じる人事責任者の話もありますので、参考にしていただければと思います。
これはヤバい、退職代行を使われたありえない人事責任者・担当者
ほとんどの人事担当者は退職代行サービスからの連絡に対して友好的に対応してくれます。しかし、一部ですが退職代行サービスに対して嫌疑的な見方をする人事担当者もいるようです。本項では、退職代行サービスの担当者から聞いたヤバい事例、ありえない事例を紹介します。
ありえない事例①自分の部署や名前を偽る担当者
社長様宛に連絡をしたところ外出中で不在。電話対応していただいた人事部の担当者を名乗る男性に退職代行を行いました。男性担当者は社長へ了承を得なければならないとのことで、後日改めて電話することに。
後日電話をすると、先日代行の対応をしていただいた男性は会社に存在しないと女性の対応者からの返答がありました。ありえないと思いながらも、先方の社長様が在社していたので改めて事情を説明するため電話をかわっていただいたところ、先日対応された男性と声が同じ。
退職希望者の事情や先日の担当者じゃなければ知りえない内容も詳細に把握していました。一体なんのために社長が自信を偽ったのか謎です。
ありえない事例②社長に退職代行の件を報告していない人事担当者
退職代行を人事担当者様へ行い、退職希望者様の要望などを全て伝えて退職することを了承してもらいました。
後日、該当の会社の社長様から電話があり、退職希望者から退職届と手紙が届いたが一体どういう状況なのか説明してほしいとの内容でした。
一瞬、何が起こったのか動揺しましたが、事情を説明し人事担当者様にも伝えていたことを話したのですが「そんな話は聞いていない!」となぜかこちらが怒られる結果に。
従業員が退職代行サービスで退職しているのに、情報を共有しないヤバい担当者だったのだとわかり、怖くなりました。
ありえない事例③問題発言を連発する院長
連絡をした当初からイラ立っていたようで、退職なんてありえない、退職代行サービスを使われたことなんて無いなど、こちらからの話は一切聞かず、退職代行サービスの悪口と退職希望者に対する愚痴を話し続けることに終始していました。
最後には
「退職することは認めない」
「退職させるにしても退職日はこちらで決める」
「有給消化も認めないし、書類の発行もしない」
などの問題発言を連発していました。本気で行動に移すことはないと思いましたが、普段からこのようなヤバい環境だと働きづらいだろうなと思いました。
ありえない事例④怒りの矛先を退職代行に向ける介護施設長
介護の現場は人手不足で退職を希望する人も多く、退職代行サービスを利用する人も多くいます。もしかしたら以前にも退職代行サービスから連絡があった介護施設なのかもと思うことがありました。
退職の意思を伝えた施設長様から
「退職代行サービスがあるから、こんな辞め方をする人が増える」
「毎回いなくなった人のシフトは退職代行サービスが埋めてくれるのか」
といった話があり、退職代行サービスからの連絡が初めてではない印象と、退職代行サービスへの恨みつらみが感じられました。退職代行サービスが悪いのではなく、即日退職したいと思ってしまうヤバい事情があることに気づいてほしいです。
ありえない事例⑤脅迫を繰り返す社長
建設関係の社長様へ退職代行を行った時の話です。声のトーンも低く、怖い感じでした。
退職することには同意いただけたのですが、
「(退職希望者の)家に乗り込んでやる。家族のことも知っているからな」
「この町では歩けないようにしてやる」
「次の仕事先にも圧力をかけてやる」
などの脅迫が続きました。退職希望者は社長のパワハラが退職理由で退職代行サービスを利用されたので、このヤバい発言が原因なのだなと納得してしまいました。
ありえない事例⑥退職代行会社に押しかけてくる社長
退職代行サービスとして連絡をすると、まれに退職代行に対して嫌味や愚痴を言う方がいます。ただ、その時の社長様は退職代行サービスを使われたことに激昂し「そっちに行ってやるから待っとけ」と言って電話を一方的に切られました。
まさか来るなんてありえないと思っていましたが、後日本当に社長様が押しかけてきました。驚いたというよりヤバいと思いました。
その場は冷静に対応し、事情について納得いただいてからお帰り頂きました。このようなヤバいケースは他にないと思います。
ありえない事例⑦その場で自身の退職代行について相談する担当者
もともと依頼をいただいていた退職希望者様の代行の連絡をしたところ、対応いただいた人事担当者様から自身も退職代行サービスを使いたいとの話がありました。こういったケースはいままで無かったのでありえない話だと思っていましたが、まずはもともとのご依頼を完結しなければなりません。人事担当者様にはお問い合わせ先をお伝えするだけにとどめましたが、後日本当にお問い合わせをいただき、退職代行をすることになりました。
このような形で退職代行を使われた人はいなかったのでビックリしました。
受け入れることが大事。退職代行サービスを使われた理由
前項では退職代行サービスの担当者から聞いた実体験である、ありえない事例、ヤバいと思った事例を紹介しました。非常にまれな事例ではありますが、退職希望者はみなさん無事に退職されているそうです。
人事責任者や担当者の立場からすると、突然退職代行サービスを使われたことで驚くこともあるかと思います。ありえないと怒る人もいるかもしれません。
しかし、退職代行サービスを使われた事実には理由があります。まずはその理由を知ることが重要ではないでしょうか?
退職代行サービスを使う人々の主な利用理由は、
「退職することを伝えづらい、伝えることが難しい状況にある」という理由です。
社会人なのだからそんな考えはヤバい、そんな理由で利用するなんてありえないと思うかもしれません。確かに気分的に伝えられないと考えて退職代行サービスを利用する人もいるでしょう。しかし退職することを伝えづらいと考える人の大半には、そう考える背景があります。
紹介した事例のように、自身を偽る社長や普段から気難しい院長に退職の話をするのはハードルが高いと感じませんか?脅迫を繰り返す、突発的な行動に出る人を相手にして退職の話をする状況はヤバいと思う人がほとんどではないでしょうか。
このような背景があるため「退職することを伝えづらい」というのが退職代行サービスを使われた理由になるのです。
まずは退職代行サービスの話を受け入れ、なぜ退職代行を使われたのか、詳細な原因を確認する必要があります。今後の環境改善、会社の体質改善を進めるにあたって重要な情報になるはずです。
退職代行が使われた!代行担当者が教えるありえない担当者、ヤバい担当者:まとめ
本記事ではいくつかの退職代行サービスにご協力いただき、退職代行を行う担当者からヤバい、ありえないと思う事例をうかがい、紹介させていただきました。
退職代行サービスを使われたことに驚き、対応を避けたり、無下に扱ってしまったりする人事担当者もいることでしょう。退職代行サービスを使った退職希望者も退職代行サービスを使われた会社側も悪いわけではありません。退職代行サービスを使われたことを嫌な問題が起きたと捉えず、柔軟に対応していただくことをおすすめします。
また、今回紹介させていただいた事例は日々多くの退職代行が行われるなかの一部、さらにまれな事例になります。冒頭でお伝えした通り、ほとんどの退職代行は友好的に話しが進み、トラブルなども無く完結していますので、安心して退職代行サービスを利用していただければと思います。