日本退職代行協会は、日本初の退職代行サービス業界の協会で「退職代行業界の消費者保護と業界活性化」を最大の目的として発足した組織です。

【人事向け】退職代行を拒否したばっかりにこんな悲劇が。会社に不利益を被らないための知識

【人事向け】退職代行を拒否したばっかりにこんな悲劇が。会社に不利益を被らないための知識

就業者本人に代わって退職を代行する退職代行サービスは様々なメディアを通して多くの人に知られるようになりました。ただ、実際に退職代行サービスから連絡をもらったことがある人事担当者様はまだ少ないのかもしれません。
当協会に寄せられるご相談の中には実際に退職代行サービスから問い合わせを受けたことでどのように対応すれば良いのか、といったお問い合わせを頂くことがあります。
事前にご相談を頂ければ双方が円満になるよう助言させていただくことも可能ですが、間違った対応や退職代行サービスを拒否したことでトラブルに発展しまったケースを耳にすることもあります。

ここでは、会社側が退職代行サービスから連絡が来た時、円満に退職を進めるための対応方法について説明したいと思います。

 

退職代行サービスからの連絡は拒否してはいけない?その理由は?

退職代行サービスからの連絡は拒否してはいけない?その理由は?

まず、お伝えしたいことは、退職代行サービスからの連絡を拒否してはいけません!
退職代行サービスは決して悪い情報を会社にもたらす使者ではないのです。いまだに非弁行為などによりグレーな存在と見られてしまいますが、

ほとんどの退職代行サービスは違法性もなく弁護士から指導を受けるなど正当な運営を行っています。

その退職代行サービスはあくまで会社の従業員の代わりに退職の意思を伝える存在ですので、なぜ急に退職することを選択したのか、退職に伴って何を要望しているのか、退職代行サービスを介して従業員の考えや気持ちを聞いてください。

 

絶対ダメ!退職代行サービス拒否による5つの悲劇

絶対ダメ!退職代行サービス拒否による5つの悲劇

ダメと言ってもなかなか受け入れられないと考える担当者様も多いかと思います。ここからは退職代行サービスを拒否したことでトラブルになった事例を紹介いたしますので、今後の対応の参考にしていただければと思います。

①直接本人と連絡を取るのが筋と退職代行側の連絡を拒否した結果・・・

「退職は自分自身と会社の間で起きる問題なのだから、第三者ではなく自分の口で伝えるべきだ」

退職代行サービスから連絡を受けた人事担当者様は一方的に完全拒否の姿勢を告げて電話を切ったそうです。しかし、何日待っても本人とは全く連絡が取れない。人事担当者様からご両親に連絡をしても「息子からは退職代行サービスに依頼していると聞いているので、そちらと話を進めてください。」と言われ話が進まない状態が続きました。
人事担当者様の上席者様や退職者様の所属部署から状況を頻繁に確認されても人事担当者様は何も答えることができず苦しい時間が続いたそうです。

②直接自宅訪問をすれば本人と話ができる。その結果・・・

「退職代行サービスなんて怪しいところの話は聞かない。本人に会いに行く」

退職代行サービスを拒否し、退職希望者の話は聞かずに動き出した退職希望者様の上司様はその日のうちに退職希望者様の自宅を訪問したそうです。昼間、夕方、次の日の朝、昼と頻繁にご自宅を訪問しますが会うことはできずにいました。
そのうち根負けして家から出てくるだろうと、2日目の夕方に訪問すると警察官に囲まれ、職務質問を受けたそうです。家に会社の人がしつこく来て迷惑行為だから来ないようにしてほしいと警察に通報が入ったためです。警察に囲まれることで多くの人の目が刺さり辛い思をされたそうです。

③退職代行サービスを拒否したことで仕事のスケジュールが・・・

「本人から連絡があれば退職は進める。連絡するように伝えてくれ」

退職代行サービスを利用して会社側に退職の意思を伝えようとしているのですから、退職者様本人が会社に連絡してくることまず無いと考えてよいでしょう。
後日、人事担当者様のもとには退職者様からの退職届と退職理由書などの書類が届きましたがどれも会社所定の書式とは違うため、会社で処理を行うことができなかったそうです。人事担当者様が代筆することはできません。書類だけではなく返却が必要な鍵なども回収することができず時間がかかってしまいます。しかし、退職代行サービスを拒否したことで本人に再度提出してもらう、貸与物を回収することもできず、他の業務スケジュールに多大な影響を受けてしまったそうです。

④退職希望者が行っていた業務や取引先情報がわからない・・・

「会社に来て引継ぎをしてもらわないと困る。退職手続きはその時に行う。」

退職者様の要望は一切受け付けず、退職代行サービスからの連絡もそれ以降拒否されていたそうです。退職希望者様としては書面やメールであれば引継ぎの対応はできるが、それ以外は心身への影響から難しい、というのが要望でした。
その要望を知らない会社側は何度も電話や自宅への訪問を繰り返したそうです。退職希望者様は一切の連絡も拒否するようになってしまい、完全に音信不通の状態になりました。
ここで支障がでたのは取引先と自社の業務進捗です。取引先とは引継ぎ情報が無いことから多くのトラブルが発生し取引の停止を告げられ、社内は停滞した業務を正常に戻すため、多くの人員と時間を費やしてしまったそうです。

⑤社会人としての考えを伝えたかっただけなのに・・・

「辞めるのは勝手だが社会人としての筋が通らない」

一報を受けた社長様は退職代行サービスからの連絡も完全に拒否、退職希望者様からの退職届も中身を確認せず放置していたそうです。
「給与の支払いを止めておけば自分から連絡してくるだろう。筋を通さないと辛い目に合うのだ」と考えていたそうです。
しかし、実際に社長様宛に連絡が来たのは労働基準監督署からでした。従業員の退職の意思を無視し給与を支払わなかったことは労働法違反に抵触し指導を受けることになってしまいました。

 

まとめ

【人事向け】退職代行を拒否したばっかりにこんな悲劇が。会社に不利益を被らないための知識_まとめ

いかがだったでしょうか?
ここでお伝えできる内容は前項の5つになりますが、他にも悲惨な末路をたどってしまった会社様の話はいくつもございます。
会社側として急に退職者が出てしまうことは痛手ですが、その気持ちに対して真摯に向き合わず拒否したことで大きな損失やトラブルに発展してしまったのです。
いきなり退職することを突き付けられるので心中穏やかではいられないかと思いますが、そこはグッとこらえて退職代行サービスの話に耳を傾けてみてください。会社のトラブル回避、不利益を被らないためにも、繰り返しになりますが「本人以外の連絡は一切受け付けない」は絶対にダメです。

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